ユーザーが主役

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/265968


この記事を読んで感じたのは『実績の過信』と『丸投げの怖さ』です。
(地元の企業さんを活用して育てていただきたいという感想もありますが、その話は別の機会に)
実績が豊富で規模の大きなベンダーさん(システムやサービスを提供する側)に、安心感を抱かれるかもしれません。
しかし実績はあくまでも過去の物であり『成功事例』が沢山あれば、同じ数の『失敗事例』もあるものです。
これはベンダーさんが悪いというのではなく、ITシステム構築とはそういう性質のものなのです。
本来、ユーザーさん(システムやサービスを利用する側)とベンダーさんがお互いに役割分担を決めて、じっくり取り組んで、やっと成功する性質の物です。


私は以前、パッケージベンダーで勤務していましたが、成功事例の手柄はユーザー側の取り組みによる所が大きいと感じています。
パッケージは基本的に同じものを提供するわけですから当たり前の事ですね。
これは製品が作りこみ(今回のような受託開発)であっても変わらないと考えます。
それほどに自分が必要な物を相手に伝える(相手が必要な物を汲み取る)事は難しい作業ですし、お互いの利益が相反する事から思い通りのものが作られることは稀です。
厳しい要求かもしれませんが、ユーザさんはベンダーさんの提案通りに事が進まなかったケースのリカバリーまで考慮して計画を立てるべきです。
(それが難しく負担が大きい事は理解しています)


計画が上手くいかないときに一番苦労されているのは、ユーザー側の担当者さんだと思います。
システム導入は、ほとんどのケースで初めての経験になってしまいます。
(前回のプロジェクトを成功させた方は現場を離れているので)
「何もしらないのに(引継ぎもそこそこで)担当になってしまった」
というお話も耳にします。
ベテランの方であってもこれだけ色々なサービスが存在し、しかも変化を続けている状況で、担当者様は眼が回る思いだと思います。
それでも、システム導入や運用で一番重要な事は、ユーザー企業様が主体となって進められることです。
絶対に『丸投げ』してしまわないこと。


シェアード熊本では『丸投げしない』ためのお手伝いをしたいと考えています。

  • 『欲しい物の形を作る』      ⇒運用策定、RFP作成
  • 『欲しい物を作れる人を探す』   ⇒ベンダー探し、ベンダーコントロール、プロジェクト管理
  • 『上手く行かなかった場合の対応』 ⇒運用策定、保守ベンダー探し


大事だと考えているのは、ユーザーさんの言葉を翻訳してベンダーさんに伝えること。
ベンダーさんの言葉を翻訳してユーザーさんに伝えること。
一種の通訳ですね。
加えて、主役であるユーザーさんとベンダーさん、双方の心が折れてしまわないためのお手伝い。
このように考えています。